2022年12月27日 (火)

つぶやき:ジェルネイル(27Dec.2022)

皆様、「ジェルネイル」をご存知ですか?

また、ネイルアートの一種だとご存知の方も、その原理をご存知ですか?

工学部電気電子工学科の電磁波研究室のホームページで「ジェルネイル」?と思ってらっしゃる方もいらっしゃると思いますが、そう短慮に判断せず読んでくださればと思います。

最近は日本でも爪のお手入れを欠かさない人が男女ともに多くなってきました。ネイルサロンへ行くと、男性のお客様が爪をピカピカに磨いてもらっている姿もよく見かけるようになりました。

私もネイルサロンでは主にネイルケアといって、お手入れを重視する施術を受ける事が多いのですが、たまにはカラーリングやネイルアートを楽しみたいと思います。

しかし、マニキュアはすぐに剥がれてしまいます。特に、実験を通じて手先を使った細かな作業をしたり、重たい測定機器を設置したりすることが多い私の場合、マニキュアはあっという間に無残に剥がれ落ちます。そんなマニキュアに代わり約2010年頃からでしょうか、「ジェルネイル」というものが流行だし、よくお勧めされるようになりました。今では多くの方が毎月のようにジェルネイルを楽しんでらっしゃる様子。私も体験したいなぁ~と思っていました。

新しものが大好きで、良い物は誰よりも早く体験したい私が、珍しく手を出さなかった「ジェルネイル」。理由は簡単です。ジェルネイルという名前からは、その原理が全く分からないからです。ネット検索をかけても、原理の詳細を説明をしているページはなかなか見つからない。単に、マニキュアより長持ち!早く乾くので施術時間が早い!綺麗!って書いてあるばかり。。。

そんな私にようやっと「ジェルネイル」の謎が分かる出来事が訪れました。

ジェルネイルとは、光硬化性樹脂だったのです!

主に、紫外線や可視光が使われているようです。(ここで電磁波との関連性が出てきましたね!)

この光硬化性樹脂、工業分野では大活躍。例えば速乾性の接着剤や3Dプリンターの造形樹脂としても使われています。最近は、歯科治療でも歯の修復や補強にも頻繁に使われています。

「ジェルネイル」なんて呼ばずに、「光硬化性樹脂」だって言ってくれれば、すぐに理解できるのに~と思った私。まぁ、ちまたでは、そんな名称で売り出しても売れないかもしれませんね、笑。

納得すると、早速興味がわき、年末年始だし、体験してみることにしました。

実際、爪に与える影響は気になるのですが、その速乾性といい、その発色といい、剥がれにくさといい、マニキュアとは全く違う、全くの別物です!(そもそも物性が違うので別物なのですが。。。)

爪も強化されているせいで、いつものように重たい測定器を設置したり、細かな作業をしても、爪が割れない。

これで、爪への化学的影響と、取り除くときの手間が無ければ最高なんだけどなぁ~とすぐに思いました。だって、現存の光硬化性樹脂は一旦硬化すると、液体には戻らない不可逆な硬化過程ですから、剥離は困難なのは常識。ネットでネイルサロンにおける硬化した樹脂の剥離方法を調べても使用する詳しい薬剤もその原理も書いてない。。。

いやぁ、ジェルネイルに限らず、何においても、使用する薬剤とその原理について自分なりに理解した上で利用したいですね。

いろいろな事を勉強し、それを自分なりに理解する能力に使う事ができれば、トラブルを避けることができたり、トラブルを解決したりできますよ!

私の場合、ジェルネイル一つにしても、素晴らしい技術に触れる楽しい機会です!