2022年11月13日 (日)

本Webページには松永電磁波工学研究室の研究内容、活動報告、および松永のつぶやきを掲載しています。松永研究室は、アンテナ開発、電波伝搬解析を専門とする研究室です。

  • 【研究室概要】研究室の概要(定常的情報です)
  • 【最近の記事】ブログ記事「活動報告」および「松永のつぶやき」は、「最近の記事」から選択できます。注目記事は以下のWhat's Newをご覧下さい。

皆様、お久しぶりです。

長年、私のブログを楽しみにしてくださっていた方々には、多くのつぶやきを整理し、更新もやめてしまったことをお詫びします。個人的な事情が大きく影響しました。詳細は書くことができませんが、多くの困難を乗り越える過程で同時に多くを学んだ期間でした。ようやっとブログを更新する心境になりましたので、今後は定期的に更新していきたいと思います。お付き合いくださいますと幸いです。

実は、このつぶやきは、更新が滞っていた理由の一部が分かる内容になっています。

ちなみに、このHPは松永自身が作成しています。(長年松永を知り、そしてこのHPの更新を楽しみにしている方には今更ですね。)研究室ガイドなど一部の学生に関わる記事は、学生に原稿作成依頼をし、私が確認した上で掲載しています。

敢えてこれを説明するのは、松永や松永研について関心をもってくださり、ネット検索をなさる方の一部には、「HPの更新が長年滞っている理由」に着目される方もいらっしゃるからです。

ホームページを作成する技術や環境に問題はありません。単に、私のマンパワーの問題です。

さて、久々の更新内容です!

4月1日発行の静岡大学工学部メルマガ34号に私の着任挨拶文が掲載されたことは既に報告しました。実はこの原稿作成の際、松永のチャレンジ精神がうずいちゃいました、笑。案として提出した原稿には、つづきがあったのです。メルマガ編集会議において「大学にとってネガティブな印象を与えかねない」という理由で差し戻され、潔く全削除をした私でした。

とはいえ、全くネガティブな内容では無いのです。むしろ、誰もが一度は悩んだことがあり、そして無くそうと努力しているにも関わらずなかなか無くならない「ハラスメント」という問題に向き合い、世の中を前進させいようという意気込みが感じられるものです。よかったらお読みください。

では、着任挨拶文の続きです。

大学教員を長く続けていますと、研究や教育以外の事にも多く携わってきました。特に、ハラスメント相談員及びハラスメント防止対策委員(静岡大学の場合の名称)に相当する委員は、これまでの教員人生において最も長く携わってきました。最初にこの役目へと導いた背景は、(1)工学部における女性教員の割合が極めて低いこと、そして、(2)ハラスメントに関わる事は「女性の方がいいだろう」という「固定観念」でした。どちらも残念な背景です。とはいえ、長い教員生活を通じて、客観的にハラスメントに関わることも、私自身がハラスメントの被害者になる事も多くあります。とても残念な事ですが、これが実情です。

良い機会ですので、ハラスメントの話を致します。前職において学生間で発生したハラスメント事案に対応していた時、一緒に対応に奔走したある教員が私に質問しました。

「なぜハラスメントは発生してしまうのでしょうか?何が問題なのでしょうか?」

私はこうこたえました。

「他人は自分とは違う、それでいて尊い、という考えが至らないのでしょうね」

 

多様性を認める時代となり、「みんな違ってみんな良い」という言葉も使われるようになりましたので、私の言わんとしていることを理解してくださる方々もいらっしゃると思います。哲学者や心理学者の多くが語っているように、人生の問題は人間関係に起因します。つまり、人間関係を克服していくことが人生そのものといえるのかもしれません。人々は様々な手段で人間関係を克服しようとします。その際に、自分の考えを他人へ押しつけたり、自分とは考えの違う他人を否定したり傷つけたり、そして、自分の考えに従わせようとしたりすれば、それはハラスメントになってしまうのです。「他人は自分と違っていて、そして尊い」という意識をもって万人が万人と接する事ができればハラスメントは起こらないと思います、というのが私の言葉の意図するところでした。

授業アンケートにおいて「先生が期待しているほど理解はできなかった」と答える学生さんがいます。学生さん達と話していると「先生や親の期待に応えること」に重きをおいた人生を歩んでいる人が多いように思えます。そんなとき私は決まってこういいます。

「自分の人生です、どうか自分の考えで歩んでください。そして、大学は、自分の力で考え生き抜く勉強をするところなのです。一緒に悩み考え歩みましょう」

物心ついてから今日まで「誰かの期待に応える」ことが生きる目的であり、「誰かの期待に応えて褒められる」ことが生きる喜びであった学生さんにとって私のこの言葉はあまりに斬新なのか、「自分のこれまでの人生を否定された」と感じる学生さんが時折いるようです。そんな時は

「あなたの人生を否定しているのではありません、あなたを尊重し、あなたのこれからの人生、つまり未来をあなた自身の手で創っていってください、と言っているのです。私はそのお手伝いを喜んでします。」

と時間をかけて説明していきます。そんな学生さんも卒業する頃に私の居室へやってきて、目を輝かせながら「私の人生、私の好きに生きていいのですね。私の人生は、誰かに褒められたりしなくても価値のある尊いものなのですね。先生にもっと早く会いたかった。このことにもっと早く気づきたかった」と言ってくれます。

 私自身、この10年、ハラスメントの被害者となり、ハラスメントと闘う日々が続いています。このことが理由で、私の研究室のホームページは近年ほとんど更新していません。しかし、私もハラスメントに屈せず、尊重されるべき一人の人間として「生きる勇気」を持つときなのかもしれません。これからはホームページも更新していきたいと思っています。

2022年11月 8日 (火)

今年も卒業アルバム用の写真撮影をしました。静岡大学へ赴任して2回目の撮影、少しずつ学生メンバーの数も増えています。

今年の写真

Memberphoto2022_4

11月に入り、朝晩は摂氏10度以下になる日もありますが、この日は気温も20度程度、秋晴れの写真撮影でした。

前列の5名が学部4年生、後列の3名が修士1年生です。撮影場所は、浜松キャンパスのメインストリートにある噴水前。といっても噴水はほとんど映り込んでいませんね。後ろに映っている3階建ての建物は、「S-Port」という名前の事務室棟と図書館棟です。学生さんにとっては、新入生の頃から何かと手続きやと図書館利用のために利用する事の多い建物とのことで、今年はここで撮影することになりました。

M1は12月末の中間発表会、B4は2月中旬の卒業論文発表会へ向けて頑張っています!