2017年6月29日 (木)

今日は、東京工科大学 工学部 電気電子工学科1年生の授業風景について紹介します。

東京工科大学工学部では、他の大学には無い独自の魅力ある人材育成教育を行っています。今日紹介する1年生の授業科目「フレッシャーズゼミ」もその一つです。

フレシャーズゼミは、単なる新入生教育に留まらず、グループワークにより工学技術や研究に関するポスターを製作し、プレゼンテーションを行います。今年のテーマは、「電気電子工学に関わる技術」。グループ(各5名)で興味ある技術・研究テーマを選び、まず、様々な方法で調査します。その中でも重要な位置を占めているのが、「電気電子工学科所属の教員へのインタービュー」。調査内容に一番詳しそうな教員を選び、アポイントメントを取って、実際にインタビューへ向かいます。事前準備を十分にした上でインタービューに臨む1年生の姿からは、緊張感が漂ってきます。

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 今日は、ポスター発表(プレゼンテーション)前の練習会です。電気電子工学科1年生の全グループが、各グループで製作したポスターを縮小版で持ち寄り、電気電子工学科の先生達を前に発表練習をしています。学生さんの初々しくもハツラツとしたプレゼンテーションに微笑む先生、叱咤激励する先生、厳しい質問をする先生もいれば、自分の専門分野の説明に夢中になる先生など様々な先生がいますね。

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本番は7月19日(水)開催の、工学部ポスター発表会へ向け、みな熱心に取り組んでいます!このような取り組みを通じて、社会で必要とされる人材へと成長していくんですねぇ。

東京工科大学工学部の魅力あるカリキュラム「コーオプ教育」についてはこちらから。

八王子に来て初めての女子会を開催しました!

東京工科大学に勤務するようになって、初めての女子会を開催しました。しかも、電気電子工学科の女子学生6名と、機械工学科の女子学生4名と、私という、なんとも感慨深いメンバーで開催しました。

何が感慨深いかって?

大学生時代は、入学時一学年200名の電気系学科(電気、電子、通信、情報、知能情報の総合学科)において4名しかいなかった女子学生の一人として過ごし、大学院生時代からこれまで、ほどんど女性同僚のいない環境で勉学・仕事してきた私ですよ。そりゃあ、これだけの人数が集まる所属組織内の女子会なんて感慨深い以外のどういう表現ができます?(いろいろ書きたいことはありますが、今日はやめておきます(笑))

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本女子会の趣旨は、東京工科大学で開催しているオープンキャンパスの企画・実行委員会です。彼女たちが主体になって、魅力のあるオープンキャンパスを実現しようと、いろいろとアイディアを出し、企画を練ってくれました。どうやって

・工学部で学ぶことの楽しさ

・電気電子工学科や機械工学科の魅力

・電気電子工学科と機械工学科の違い

などを伝えるかについて、熱心に議論してくれました。

オープンキャンパスは、7月16日、8月6日、8月27日のいずれも日曜日に開催予定です。女子学生が自らの力で何かを成し遂げようとする姿を是非見に来てください!高校生や、中学生の皆さんも、きっと有意義な時間を過ごすことができますよ!

東京工科大学オープンキャンパスの詳細

東京工科大学 工学部 電気電子工学科 オフィシャルBlog

皆様、今日も、今年前半を振り返りたいと思います。

梅雨でうんざりという方もいらっしゃるでしょうか?八王子は昨日は結構な雨がふりました。深刻な水不足も経験した事がある私にとって、梅雨は十分な雨が欲しいよねぇ。災害につながらない程度に、なんて思いながら過ごしております。

今日は、3月を振り返りたいと思います。

3月を一言で言うと、「怒濤」です。

怒濤の様な毎日を経験した事がない訳ではありませんが、あれほど怒濤だった事は過去には無いかもしれません。どう説明すれば一番良く伝わるのか分かりませんが、「毎日、違う土地に泊まり、そして、そこですべき作業(仕事)をしていた」という状態です。もちろん、土日も、夜も全て使ってです。毎日、移動して、毎日、別のホテルに泊まって、毎日、どこかで別の仕事(作業)をしていたので、国内移動のみだったにもかかわらず、「時差ぼけ」になりました(笑)

えっ?「時差ぼけ」って?

うーん、この表現、同様な生活に近い毎日を送ったことがある人にはすぐにピンとくるのですが、一方、分かんない人には、分かんないでしょうねぇ。

毎日、別の場所へ移動して、別のホテルに宿泊する上に、想像を絶する仕事量なので、疲れ果てて、前後不覚に寝てしまうので(寝れる日は、寝れなかった日もあります)、夜に、

「ここはどこ?」

って突然おきたりするわけです。これが「時差ぼけ」です(笑)。一人でこなすにはあまりにもやるべき事が多かったのかもしれませんね。

国内移動にとどめておいたので、何とかなりましたが、「本当は、パリ出張を入れる予定だった」私としては、体力的に本当にパリ出張を入れなくて良かったぁ、という感じです。ちなみに、東京、京都、松山を何度もグルグル回りながら、そこに、熊本、名古屋の出張をいれるすさまじい毎日でした。

松山最後の夜に、暖かく送り出してくれたみんな、本当にありがとう!松山で親切にしてくださった皆様に心から感謝申し上げます。私を救ってくださって本当にありがとうございました。

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2017年6月28日 (水)

今年も、もう半分過ぎちゃったんですねぇ。毎年、同じ事を言ってるような気がします。とはいえ、歳と共に時が経つのが早くなると主張される方が多いですが、私はそうは思いません(笑)

やせ我慢とかじゃなく、本当に!

まぁ、昨年度は崖っぷちだったので、そういう意味で、なかなか4月からの自分が見えてこない不安もあり、いらだちも有り、時が経つのが遅く感じる時もあり、早く感じる時もあり、といったところですねぇ。

前回は、1月の振り返りをしましたので、今回は2月の振り返りです。

2月もいろいろとあったのですが、一番の衝撃事件は、「まさかの青森上空引き返し事件」でしょうか。

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北海道は、札幌へ共同研究打ち合わせのため向かっていた空路、見事に、青森上空でくるっと一回転して、引き返すことになってしまいました。新千歳空港大雪に伴う、除雪作業が完了していないから着陸できない。上空待機中の飛行機の数や、燃料の残量等を考慮にいれると、引き返した方が良いという判断だったようです。別に、引き返したこと自体が初めてだった訳ではなく、何度も、いろいろな事がありましたが、空路の経路を示す画面上に、あまりに綺麗に、一回転した痕跡が残っていることの方が、印象的で、アップしちゃいました。

雪の北海道って、昔から大好きで、心が癒やされてます。そんな事いうと、北国暮らしをしたことないんでしょ!と良く人に言われますが、あります!まぁ、日本じゃ無くて、米国ですけどね。とても心あらわれる一時でした。

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出発地に戻ってすぐに別の便に振り替えてもらい、何とか無事、札幌に到着し、共同研究をしている先生方と有意義な議論ができました。とてもとても長い一日でしたが、引き返す等して、飛行機に乗っている時間が長かった事や、夕飯を札幌に着いてから食べようと思っていたので、空腹を通り越して何も食べずに深夜を迎えたこと等を除けば、飛行機好きの私には最高の一日だったのかもしれませんね。物は考えようです!みんな一斉に上記画像の記念撮影を始めた事も楽しい体験でした!

研究にご興味を持ってくださっている皆様

投稿しておりました論文が3本、論文誌に掲載されましたのでご報告します。

まず、1本目は、円偏波パッチアンテナに関する論文です。2.4GHzと5.8GHzの二つの周波数で得良好な円偏波を送受信するパッチアンテナです。しかも、給電点の設置方法により、それぞれの周波数の円偏波の旋回方向を自由に変える事が可能です。WPT用でも、WiFi用でも、いろいろな使い方ができるアンテナですので、是非お使いください。こちらの論文は、フリーでダウンロード可能です。ドンドン、ダウンロードしてください。

Mayumi Matsunaga(2017), A dual-band circularly polarized microstrip patch antenna with a cross shaped slot for 0.92/2.45 GHz RFID applications, IEICE Communications Express (ComEX), vol. 6, no. 6, pp. 259 – 264, June 1, 2017.

次に、先に紹介した、マレーシアで開催されたワークショップで発表したアンテナです。こちらは、隣接2周波で左右のそれぞれの円偏波を放射するアンテナです。例えば、同じ帯域内で少々周波数を振ると、左右の偏波を変えることができます。いろいろな用途で使えると私自身は思っており、ご興味あればお問い合わせください。ご提案します。こちらは、正式出版は9月で、現在、早期公開状態です。ダウンロードは有償ですが、研究者間であれば、別刷り送付できますので、お問い合わせください。

松永真由美、「隣接2周波でそれぞれ左右の円偏波を放射するクロス形状のループアンテナ」、電子情報通信学会論文誌B

最後にご紹介するのは、京都大学との共同研究の論文です。無線電力伝送の実用化に向けた研究成果です。こちらも、無料でダウンロード出来ますので、是非、ダウンロードください。

Takayuki Matsumuro, Yohei Ishikawa, Tomohiko Mitani, Naoki Shinohara, Masashi Yanagase and Mayumi Matsunaga, Study of a single-frequency retrodirective system with a beam pilot signal using dual-mode dielectric resonator antenna elements, Wireless Power Transfer, pp. 1-14, May 16, 2017.

皆様、梅雨の季節をどう乗り越えてますか?何故か、会う人会う人、研究室の湿度が高いよ!と言ってはいたものの、やはり高い状況に少々驚いている今日この頃です。

もう梅雨の季節だというのに、何故か、今年前半を振り返るところからどうしても始めたいワタシ。少しおつきあいください。

既に公表しました通り、4月に大学を変わりました。という事は、就職活動中だったはずなのですが、今年1月も海外出張しておりました(笑)たぶん、半分就職活動を兼ねてたんだしょうねぇ(まるで人ごと)。

行き先は、マレーシアの首都、クアラルンプール。Malaysia-Japan International Institute of Technology (MJIIT)という大学で、ワークショップを開催しておりました。TPC(Technical Program Committee Chair)といって、要するに、本ワークショップのプログラム構成に関して権限をもっている役割を担っていたこともあり、「4月から私どうなるんだろう?」という不安を抱えながら、「いざ、クアラルンプールへ」と行っていたわけです。

現在、早期公開中の論文に発表した研究成果を発表を致しました。

松永真由美、「隣接2周波でそれぞれ左右の円偏波を放射するクロス形状のループアンテナ」、電子情報通信学会論文誌B

本件については、また今度紹介します。ちなみに、ダウンロードには、お金がかかります。研究者同士であれば、別刷りやりとりできますので、お問い合わせフォームで連絡ください。

このMJIITですが、大学名に、マレーシア・日本と入っているとおり、日本人の先生方が多く派遣されたり、採用されたりして、日本の誇る工学技術を教えている大学です。

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という訳で、日本の大学を定年退職後、こちらの大学で、精力的にかつ高い技術を熱心に指導なさっている先生を頼りに、この様な大学でも働けたら良いなぁなんて思っていた次第です。その技術力を示すかの様に、5Gに関わる研究を紹介する展示ブースもあり、とても魅力的な大学でした。

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結果、3月になって、東京工科大学に就職が決定しましたので、この度は、日本に留まる事になった訳です。

それにしても、女性の活躍がめざましいマレーシア。魅力的です。本大学のトップは、女性教授でしたし、多くの女性教員、女性学生が活躍していることが一目でわかります。このトップの女性教授に「あなた、日本人の女性なのに教授?本ワークショップのTPC Chair(プログラム委員長)?」って言われちゃいました。日本って、とーっても意識の低い国だって言われてるって事ですよ!分かってます?

日本人の男性教員に言わせると、「男性が働かない国だから」とか、「あたたかい国だから男性がのんびりしてるんだ」よとか言いますが、そんな言葉で片付く話じゃ無いと思いますよ!

思わす、「日本人の男性は、「家庭」って概念に、もっと気楽になって良いんじゃ無いの?」って言っちゃいました。つまり、あまりにも、「自分たちが働いて養わないと」とか、もっとそもそも論で言うと、「家庭ってものはこうあるべきだ」とか、「俺たちは家庭を守ってるんだ」とか過度に思い込みすぎです。もっと、平和的に、そして、楽しく、「みんなで協力し合って、生活そのものを楽しもうって気になってくれませんかねぇ」と、私は、そのときは説明しました。

職場でも、みんなで助け合って何かを成し遂げるでしょ?協力体制とか、チーム力とか問われる時代でしょ?一人で抱え込んで何かを成し遂げたってあまり評価されない時代だし。それと同じですよ。家族がみんなで助け合って、やれることを分担して、そして、それぞれ希望や夢を協力して応援したり、一緒に成し遂げたりしながら、楽しく前に進んでいく。それが、家族なんじゃないかなぁとそう思う今日この頃です。