研究内容 Feed

2019年2月 4日 (月)

皆様お久しぶりでございます。更新を楽しみにしてらっしゃる皆様、昨年は、諸般の事情でなかなか投稿ができず、申し訳無い事でした。松永、元気にしております!

本日、2018年度卒業論文発表会を無事終了する事ができました。本件へ、ご協力くださいました方々、心より感謝申し上げます。そして、松永の厳しーい指導にも耐え、何とか発表会へこぎ着ける事ができた学生の皆様、お疲れ様でした!

卒業予定者(学部4年生)12名および松永研配属済みの3年生の集合写真です。

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2018年3月 1日 (木)

すみません、下書きから1年経過してのアップです。アップするのをすっかり忘れていました(笑)去年は寒かったですねぇ~!

立春も過ぎ、暦の上では春だというのに、今年は寒いですね。先月から、本学でも様々な種類の入学試験を実施しています。受験生の皆様も体調管理には十分に気をつけてらっしゃると思いますが、見るからに具合の悪そうな生徒さんを見ると、試験監督をしているこちらまで気の毒になってしまいます。皆様どうか、お風邪など召しませんようにお過ごしください!

今週は、共同研究へ向けた打ち合わせも兼ね、JAXA相模原キャンパスへ見学に行きました。JAXA(宇宙航空研究開発機構)といえば、どんなイメージがありますか?「宇宙兄弟」、「宇宙飛行士」、「ロケット」といろいろなイメージが持ってらっしゃると思います。

以下の写真は、月面上を無人で移動するで月面ローバーです。その向こう側、展示室の屋根からつり下げられているのは、小惑星探査機「はやぶさ2」です。この写真をじっくりみると、松永研と関係のある部分が良く見えてきます(?!)写真では良くわからん、という方は、相模原キャンパスの展示場へLet's GO! 一般の方も見学できます!

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 松永研では、無人ローバーへのワイヤレス給電や、無人ローバーに搭載されるセンサリング技術、そして、はやぶさ2が地球と交信するアンテナの開発などに携わっています。

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2017年12月21日 (木)

今日は、マイクロウェーブ展への出展報告をします。

マイクロ波に関する最新技術を多くの皆様に知っていただく事が、本展示会の目的です。とはいえ、「マイクロ波に関する技術」とはいったい何だろう?と思ってらっしゃる人が多いと思います。

例えば、皆さんがお持ちの携帯電話(スマートフォン)もマイクロ波に関する技術によってもたらされた物です。つまり、マイクロ波が、遠くにいる家族や友人達の持っている携帯電話と、皆さんの携帯電話とをつなげているのです。丁度、子供の頃によく遊んだ、糸電話の”糸”の役割をしているのがマイクロ波です。

マイクロ波は、そのほかにも私たちの身の回りの技術に多く使われています。最近では、電力も、コンセントからケーブルで得るのではなく、無線で得ようとする技術開発が積極的に行われています。

マイクロウェーブ展には、マイクロ波に関する最新技術が分かる展示が、国内外の沢山の企業によって出展されています。この展示会の特徴の一つに、大学展示コーナーがあります。日本国内でも、毎日どこかで展示会が開催されているのではないか、と言われるほど、多くの展示会が開かれていますが、その中でも、大学展示コーナーがある技術的展示会は少ないのでは無いかと思います。

松永電波工学研究室は、国内外の著名な研究室と肩を並べて、毎年、このマイクロウエーブ展に出展してきましたが、本年度からは、東京工科大学・工学部・電気電子工学科の松永電波工学研究室として初めて出展しました。

今年の展示の目玉は、

1:大きく離れた2つ以上の周波数で利用できるアンテナ

2:次世代移動通信(5G)を見据えた電波伝搬解析

の二つの研究成果でした。

大変多くの来場者が松永研のブースにお立ち寄りくださり、これらの研究に対する関心の高さがうかがえました。その中でも、大変にうれしかったのは、東京工科大学の関係者の方々の訪問でした。卒業生の方々、保護者の方々などもお越しになりました。マイクロ波技術の知識に長けた人材育成に期待の目が向けられていることを実感しました。

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2017年11月15日 (水)

立冬も過ぎ、すっかり冬モードですが、皆様どうお過ごしでらっしゃいますか?

それにしても、今年は、秋口からこれまで、突然真冬モードになったかと思うと、夏の終わりを思わせる陽気になったりと、ころころ変わる気候と気温に悩まされますね。私も、ひどい風邪を引いてしまい、しかも、治ったと思った頃にまたぶり返すという悪循環を繰り返しておりました。皆様も、どうかお風邪など召されませんように暖かくしてお過ごし下さい。

ところで、投稿しておりました記事(ちょっとしたレポ)が掲載されましたのでお知らせします。私としては、今年の1月に書いた記事なので、「ついに」とか「やっとで」といった感じですが、お時間あるときにでも読んでくださるとうれしいです。

電子情報通信学会 P-Plus No.42 (秋号)「通信が見える一枚」

電波による宇宙とのコミュニケーション~アレシボ電波望遠鏡~ (以下のリンクのPDFファイルへ飛びます)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/bplus/11/2/11_160b/_pdf

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投稿した写真は、2016年7月に、プエルトリコにあるアレシボ望遠鏡まで行って、私自身が撮影した写真です。子供の頃に、アレシボ望遠鏡の資料を目にしたときには、「宇宙人とのコンタクト」なる説明が書いてあった記憶があります。あの頃は、まさか、自分が本物のアレシボ望遠鏡を見に行くことができるなんて思いもしませんでしたが。いろいろな事が一本の線でつながっていく人生って面白いものですね。

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せっかくカリブ海へ行ったのに、望遠鏡だけでは寂しいので、カリブ海って感じの写真も一応撮ってきました。宿泊していたホテルの部屋から撮影したものです。高いので、オーシャンビューでは無い部屋(安い方)を予約したつもりだったのですが、何故かオーシャンビューでした!ちなみに、泳いでません(笑)

2017年10月 2日 (月)

すっかり秋めいてきましたね。

中秋の名月も数日後に控え、朝晩は肌寒さを感じる今日この頃ですが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

マイクロウェーブ展の季節が到来しました。今年も松永研は出展しますよ!

とはいえ、初耳の方も多いかと思いますので、まずは、マイクロウェーブ展について説明します。

「マイクロウェーブ展2017」の詳細についてはこちらから。

マイクロウェーブ展とは、マイクロ波および高周波技術分野の展示会です。東京モーターショーなどの大きな展示会なら行ったことがある、なんて人も多いと思います。私の専門分野でも展示会が開催されており、国内外500社に迫る企業と約40の大学・高専等研究室の出展が予定されています。それぞれ、新製品・新技術・研究成果などを一堂に展示する予定です。

松永研は、大学展示コーナーへ出展します。2007年から出展を始め、今年で11年目を迎えます。今年は、初心に戻って、松永自身が展示ブースに立っておりますので、是非お立ち寄りください。

「大学展示コーナー」の詳細についてはこちらから

さあ、今年は何を展示しましょうか?

「電波を操る多才なアンテナ」や、「コンクリート壁からの表面散乱に潜む5G技術の落とし穴」などの展示を準備中です。皆様、是非マイクロウエーブ展へお越しください!

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2017年8月29日 (火)

そういえば、お知らせするのをスッカリ忘れておりましたが、

北海道大学情報基盤センター」が発行する「大型計算機ニュース」の「第43号」に私の記事が掲載されました。PDFでご覧いただけますので、こちらからダウンロードしてください。

松永研では、アンテナ開発の他、電波伝搬解析もやっております。

「電波伝搬」とは、その名の通り、電波がどのように伝搬(伝わって)いくかを解析したり実験したりする研究分野です。ご存じの通り、電波は目に見えません。見えませんが、そこかしこに飛び交っています。例えば、携帯電話の基地局を設置する場合、サービス提供エリアにおいて、きちんと通信ができるかどうかを確認する必要があります。そうしないと、サービスエリア内で通信性能が悪いエリアが出てしまうからです。では、目には見えない電波がエリア内にまんべんなく伝わっているかを確認するにはどうしたら良いでしょう?そこで、、電波伝搬解析の必要性が生じるわけです。

電波伝搬の世界は、携帯電話の電波の伝わり方に留まりません。宇宙からも電波が飛んできており(その話はまた今度)、その電波を捉える事で宇宙の不思議を解明する事ができます。しかし、宇宙からの電波の伝搬経路には、様々な物理的影響があります。例えば、電離圏は大きな影響を与えます。宇宙からの電波を捉え、宇宙で起こっている物理現象を解明するには、電離圏による影響を考慮して解析する必要もあります。また、電離圏による影響が分かれば、電離圏で起こっている物理現象も分かります。あまり意識して生活している人はいないかもしれませんが、電離圏がどのような状態にあるかを把握することは、私たちの生活に密接に関係しています。

もっと身近な例としては、車載レーダーがあります。最近の自動車には、可視光、レーザー、電波、ソナーなどいろいろな波動現象を利用したレーダーやセンサーが搭載されていますね。衝突を防止したり、車線のはみ出しを検知したり、車の周囲を歩く人を検知したり。これらの技術の基本にあるのも電波(電磁波)伝搬です。

電波伝搬の研究は、先ほど紹介した、「大型計算機センター」のスーパーコンピュータを用いたコンピュータシミュレーションも重要ですが、実際に電波を飛ばし電波を捉える実験も重要です。松永研は、この両方ができる、世界でも数少ない研究室です。

研究室を模索している学部生や大学院生向けの「研究室ガイド2017」をアップロードしました。

松永研究室に、過去に在籍していた学生さん達が作ってくれた研究室ガイドを、2017年度版へ改訂したものです。松永研では、毎年、学生さん達が、学生さん達の目線で研究室ガイドを作ってくれます。そして、オープンキャンパスや展示会(マイクロウェーブ展)などで熱心に配布してくれます。

松永としては、とてもうれしい事なのですが、あまりの熱の入りようで、時々照れくさくなる事もあります。

東京工科大学工学部の学生さんだけでなく、松永研の研究に興味のある方は是非読んでくださいね!

2017年6月28日 (水)

研究にご興味を持ってくださっている皆様

投稿しておりました論文が3本、論文誌に掲載されましたのでご報告します。

まず、1本目は、円偏波パッチアンテナに関する論文です。2.4GHzと5.8GHzの二つの周波数で得良好な円偏波を送受信するパッチアンテナです。しかも、給電点の設置方法により、それぞれの周波数の円偏波の旋回方向を自由に変える事が可能です。WPT用でも、WiFi用でも、いろいろな使い方ができるアンテナですので、是非お使いください。こちらの論文は、フリーでダウンロード可能です。ドンドン、ダウンロードしてください。

Mayumi Matsunaga(2017), A dual-band circularly polarized microstrip patch antenna with a cross shaped slot for 0.92/2.45 GHz RFID applications, IEICE Communications Express (ComEX), vol. 6, no. 6, pp. 259 – 264, June 1, 2017.

次に、先に紹介した、マレーシアで開催されたワークショップで発表したアンテナです。こちらは、隣接2周波で左右のそれぞれの円偏波を放射するアンテナです。例えば、同じ帯域内で少々周波数を振ると、左右の偏波を変えることができます。いろいろな用途で使えると私自身は思っており、ご興味あればお問い合わせください。ご提案します。こちらは、正式出版は9月で、現在、早期公開状態です。ダウンロードは有償ですが、研究者間であれば、別刷り送付できますので、お問い合わせください。

松永真由美、「隣接2周波でそれぞれ左右の円偏波を放射するクロス形状のループアンテナ」、電子情報通信学会論文誌B

最後にご紹介するのは、京都大学との共同研究の論文です。無線電力伝送の実用化に向けた研究成果です。こちらも、無料でダウンロード出来ますので、是非、ダウンロードください。

Takayuki Matsumuro, Yohei Ishikawa, Tomohiko Mitani, Naoki Shinohara, Masashi Yanagase and Mayumi Matsunaga, Study of a single-frequency retrodirective system with a beam pilot signal using dual-mode dielectric resonator antenna elements, Wireless Power Transfer, pp. 1-14, May 16, 2017.

皆様、梅雨の季節をどう乗り越えてますか?何故か、会う人会う人、研究室の湿度が高いよ!と言ってはいたものの、やはり高い状況に少々驚いている今日この頃です。

もう梅雨の季節だというのに、何故か、今年前半を振り返るところからどうしても始めたいワタシ。少しおつきあいください。

既に公表しました通り、4月に大学を変わりました。という事は、就職活動中だったはずなのですが、今年1月も海外出張しておりました(笑)たぶん、半分就職活動を兼ねてたんだしょうねぇ(まるで人ごと)。

行き先は、マレーシアの首都、クアラルンプール。Malaysia-Japan International Institute of Technology (MJIIT)という大学で、ワークショップを開催しておりました。TPC(Technical Program Committee Chair)といって、要するに、本ワークショップのプログラム構成に関して権限をもっている役割を担っていたこともあり、「4月から私どうなるんだろう?」という不安を抱えながら、「いざ、クアラルンプールへ」と行っていたわけです。

現在、早期公開中の論文に発表した研究成果を発表を致しました。

松永真由美、「隣接2周波でそれぞれ左右の円偏波を放射するクロス形状のループアンテナ」、電子情報通信学会論文誌B

本件については、また今度紹介します。ちなみに、ダウンロードには、お金がかかります。研究者同士であれば、別刷りやりとりできますので、お問い合わせフォームで連絡ください。

このMJIITですが、大学名に、マレーシア・日本と入っているとおり、日本人の先生方が多く派遣されたり、採用されたりして、日本の誇る工学技術を教えている大学です。

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という訳で、日本の大学を定年退職後、こちらの大学で、精力的にかつ高い技術を熱心に指導なさっている先生を頼りに、この様な大学でも働けたら良いなぁなんて思っていた次第です。その技術力を示すかの様に、5Gに関わる研究を紹介する展示ブースもあり、とても魅力的な大学でした。

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結果、3月になって、東京工科大学に就職が決定しましたので、この度は、日本に留まる事になった訳です。

それにしても、女性の活躍がめざましいマレーシア。魅力的です。本大学のトップは、女性教授でしたし、多くの女性教員、女性学生が活躍していることが一目でわかります。このトップの女性教授に「あなた、日本人の女性なのに教授?本ワークショップのTPC Chair(プログラム委員長)?」って言われちゃいました。日本って、とーっても意識の低い国だって言われてるって事ですよ!分かってます?

日本人の男性教員に言わせると、「男性が働かない国だから」とか、「あたたかい国だから男性がのんびりしてるんだ」よとか言いますが、そんな言葉で片付く話じゃ無いと思いますよ!

思わす、「日本人の男性は、「家庭」って概念に、もっと気楽になって良いんじゃ無いの?」って言っちゃいました。つまり、あまりにも、「自分たちが働いて養わないと」とか、もっとそもそも論で言うと、「家庭ってものはこうあるべきだ」とか、「俺たちは家庭を守ってるんだ」とか過度に思い込みすぎです。もっと、平和的に、そして、楽しく、「みんなで協力し合って、生活そのものを楽しもうって気になってくれませんかねぇ」と、私は、そのときは説明しました。

職場でも、みんなで助け合って何かを成し遂げるでしょ?協力体制とか、チーム力とか問われる時代でしょ?一人で抱え込んで何かを成し遂げたってあまり評価されない時代だし。それと同じですよ。家族がみんなで助け合って、やれることを分担して、そして、それぞれ希望や夢を協力して応援したり、一緒に成し遂げたりしながら、楽しく前に進んでいく。それが、家族なんじゃないかなぁとそう思う今日この頃です。