2017年7月 2日 (日)

博多祇園山笠2017

今年も博多祇園山笠が始まりました。

全国的には、7月15日早朝に行われる「追い山」が有名ですが、7月1日からいろいろな神事を経て、追い山本番を迎えるのが、博多っ子にとっての本当の祭りなのです。

博多祇園山笠公式サイトhttp://www.hakatayamakasa.com/

「博多」とはどこなのか?

今日を機会に、そんな疑問を持ってくださいませんか?例えば、究極に間違った認識を持っている人に至っては、「博多市」なるものがあると思っていたり、福岡県全体が「博多」だと思っている人がいます。生粋の博多っ子には、この認識がかなりキツイのです。残念ながら、福岡県には、「博多市」は、ありませんし、商人の町として栄えた福岡市の一部を「博多」と呼びます。福岡市には、黒田官兵衛の築いた武士の町である「福岡」も共存しており、福岡市で育った人々は、「博多」と「福岡」を強く意識しています。例えば、博多祇園山笠においても、7月13日は「集団山見せ」といって、山笠が博多を出て、福岡へ入る日が設けられています。

つまり、博多であれ、福岡であれ、文化的には、福岡市内のものであり、福岡県全体ではないし、博多の人間にとっては、福岡市内にも博多と福岡の境界が存在するのです。

それなのに、、、

全国的には、福岡県出身の人が、筑後、筑豊、北九州、果ては、京都(みやこ)の人まで出身は「博多」ですとか言ってる。。。たぶん、福岡というより、博多という方が通じやすいんだろうねぇ。その事情は分かるんだけど、本物の博多っ子である、私を目の前にしては、言いにくいだろうねぇ(笑)だって、自分たちが「博多」の人間ではない事は、彼らが一番分かっていることだから。ちなみに、言葉も違うんですよ。

実は、私は、一度も「博多」出身です、と言ったことがありません(笑)。この「福岡」って、ここいらで言うと、「横浜」っていうのと一緒なんです。「横浜」出身の人って、絶対、「神奈川県出身」とは言わないじゃ無いですか?関西で言えば、「神戸」とか。あの人達も、「兵庫県出身」とは言わないしね。私らにとっては、福岡=福岡市だから。福岡市は政令指定都市です。本当の博多っ子としての意地があるんだろうねぇ(笑)福岡と博多の違いが分からない人には、しつこく説明します。なので、簡単に、「はい、私は博多の出身です」なんて言いません。本物の意地にかけて!

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本題ですが、今年も、博多祇園山笠には帰れません。。。

博多っ子にとって、山笠はエネルギーの源。帰って、エネルギーを感じて、また仕事に戻りたいのですが、今年も出張とオープンキャンパス業務で帰れません。。。でも、最近は動画配信もあるし、ちゃんと「うんちく」を語るチャンスはあります。はい、博多っ子は、櫛田入りの仕方、どこどこが良かったとか、悪かったとか、各流れの動画を見ながら「うんちく」を語るのが大好きなんです!

ちなみに、博多祇園山笠は、女を未だに不浄の者扱いしており、女が山に近寄ることはできません。とって付けたように、「博多山笠は、博多のごりょんさん(女達)の支えがあって成り立っている」とは言っていますが、男女平等参画を推進する身としては、かなり複雑な心境であります。